低栄養を予防するには、まず食生活の見直しから取り組みましょう。
健康寿命を延ばすためのさまざまな目標を参考に、ご自分の食生活に役立てましょう。
三大栄養素と呼ばれるタンパク質、脂肪、炭水化物をはじめ、必要な栄養素をバランスよく取り込むことが大切です。
主食、主菜、副菜を組み合わせて食事をするだけで、バランスよく栄養を摂ることができます。
1度に何品もの食事をとることが難しい場合は、1食分を2回に分けたり、間食を取り入れたりすることで、栄養の摂取量を調整することもできます。
1日3食にこだわることなく、1日を通して必要な栄養をこまめに摂るようにします。
加齢にともない、味覚、噛む力、飲み込む力が衰えます。
食材は小さくカットし、舌でつぶせるぐらいに柔らかくなるまでしっかりと火を通す。
片栗粉やゼラチンを使い料理や水分にとろみをつける。これらの工夫で誤嚥を防ぎ、食事を楽しめるようにします。
「共食」とは、1人で食事をするのではなく、「誰かと食事を共にすること」です。親族や友人と一緒に食事をすることで、食品の摂取品目が多くなりやすく、食事の満足度も高くなります。 食事へ誘う、協力して準備をする等の食行動を通して社会とのつながりを実感し、心身の健康へと結びつきます。
3大栄養素の1つ「脂質」を構成している脂肪酸は飽和脂肪酸、オメガ9・6・3系脂肪酸があります。そのなかでも体内でつくることのできない脂肪酸は必須脂肪酸と呼ばれ、食品から摂取する必要があります。特にオメガ3系脂肪酸は含まれている食品が限られているため、どの世代においても不足しがちです。オメガ3系脂肪酸の1つであるα-リノレン酸は体内で、魚介類にも含まれるEPA・DHAに一部変換されます。オメガ3系脂肪酸をバランスよく摂り、全身の細胞を活性化させることで、生活習慣病の予防が期待されています。
出典:東京都健康長寿医療センター研究所 「健康長寿と栄養摂取」
ミトコンドリアを活性化し、エネルギーをつくるのに欠かせない成分、それがコエンザイムQ10(還元型)です。強い抗酸化力もあり、毎日ゲンキにアクティブな活動をするために大切な成分です。ところが、加齢とともに減少してしまうため、毎日の食事で意識して補う必要があります。イノシシ・鹿肉といったジビエにも豊富に含まれていますが、牛肉・豚肉や青魚などの食品から毎日、継続摂取することが大切です。
健康長寿と栄養摂取 東京都健康長寿医療センター研究所