アジア人のサルコペニアの診断基準は、「筋量の減少」「筋力の低下」「歩行速度の低下」の3つです。以下の基準値のうち、1と、2もしくは3どちらかに該当すれば、サルコペニアと診断されます。
BMI値が18.5未満、もしくは下腿範囲
(ふくらはぎの最も膨らんだ部分)が男性34cm未満、女性33cm未満
四肢骨格筋量が
BIA法:男性7.0kg/㎡未満、女性5.7kg/㎡未満
DXA法:男性7.0kg/㎡未満、女性5.4kg/㎡未満
握力が男性28kg未満、女性18kg未満
歩行速度が1.0m/秒以下
以前よりも「転びやすくなった」「重いものを持ち上げられなくなった」「階段の手すりを掴まないと上がれない」などの症状があれば、サルコペニアの疑いがあります。次の3つの方法で確認できますので早速テストしてみましょう。
親指と人差し指で輪っかを作り、ふくらはぎの一番太い部分にはめてみます。指で囲めなかったり、隙間ができる場合はサルコペニアの疑いがあります。
筋肉量の低下は「握力」にも影響を及ぼします。
握力が低下することで、握る、持つといった日常生活の基本動作で困難を感じる機会が増えていきます。
握力が男性28kg、女性18kgを下回る場合はサルコペニアの疑いがあります。
横断歩道を渡るときに、青信号で渡り切れるかを確認してみましょう。今までは青信号で渡り切れていた横断歩道で渡り切れなくなっている場合はサルコペニアの疑いがあります。
※このテストをする場合は、十分に注意をしましょう
第53回日本老年医学会学術集会記録(若手企画シンポジウム2:サルコペニア―研究の現状と未来への展望―)日常生活機能と骨格筋量,筋力との関連下方浩史 安藤富士子 日本老年医学会雑誌2012;49:195-198